※この記事はFANBOXの記事のミラーです、情報は2019年4月15日当時のものです
VRChat用セットアップにおける頭の痛い問題の一つに「スカートの貫通」があります。
揺れものセットアップとして最もメジャーなダイナミックボーンは
コライダー(当たり判定)が球体しか使用できないため、
球体に対し球体がぶつかる形になり、大抵の場合スカートから足のすり抜けが発生してしまいます。
そこでよく話題に上がるのがもう一つの解決策であるClothですが、
まとまった情報がなく、セットアップが大変だなと感じていました。
そこでまとめ記事を作成することにしました、参考になれば幸いです。
●Clothが爆発、縮む、伸び切る問題について
Blendeでデータを制作している場合、ボーンであるArmatureモディファイアーが設定されていると上記問題が発生します。
ClothにしたいメッシュからArmatureモディファイアーを削除し、Unity上でArmatureの中のHip(スカートの場合)に入れ、Clothコンポーネントを適応します。
※上記の方法では「ワンピースの下半身だけにClothを使用する」といった使い方はできません。Blender以外ではできるようなのですが、検証できていません。
もしArmatureモディファイアーがないのに、爆発したり縮んだりする場合はBlenderでClothに使用するメッシュの「回転と拡縮の適用」を行ってください。
●Constraints(コンストレイン)
Clothは布のシュミレーションですので、固定しておく箇所がないと、腰部分のゴムがないスカートのように落下します。
コンストレインの●が大きく、編集しにくい場合はアバターのサイズを一時的に大きくします。
まず「腰部分のゴム」のようにウエストの数値をぐるっと0にします。
0数値の部分は固定されて動かなくなります。
スカートの真ん中、前後とも0.5の数値で塗ります。
スカートに骨を入れるようなイメージです。
こうしておくと、スカートが大きく裏返ってしまうことが少なくなります。
●当たり判定
太ももにCapsule Coliderを入れます。
太ももより少し大きくした方が綺麗に動くと思います。
この時「Is Trigger」のチェックボックスを必ずオンにしてください。
これをオンにしないと、VRChatで空高く飛ばされて戻ってこられなくなるという
コライダージャンプが起こります。
ClothコンポーネントのCapsule Coliderの部分に太もものCapsule Coliderを入れてください。
●Clothコンポーネントの数値
数値をレシピとして掲載しておきます。
必ずしもこのレシピで綺麗に動くわけではありません。
Solver Frequencyは 120〜2800くらいの間で試してみてください。
プロパティの詳細は下記の「Cloth コンポーネントのプロパティについて」が参考になりました。
●確認
再生ボタンを押して、UpperLegのボーンを回転させてみます。
太ももに押されてスカートが可動すれば成功です。
色々な動作をさせて確認してみてください。
以上でClothのセットアップは終了です。
皆様のClothがうまく動くことを祈っております。
参考記事
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